しめ縄の意味と七五三を「しめ」と読む理由

一般

しめ縄といえば、お正月に門松と一緒に玄関に飾る「しめ縄」が思いつきます。

しかし、詳しい意味や由来は、意外と知られていませんね。

  • きゅっと固くしめられた縄だから「しめ縄」?
  • 何かを「しめ」る役割がある?

など疑問は色々と出てきます。子供から質問されても、ごまかしてしまいそう・・・。さて、一体どのような歴史があるのでしょうか。

なんとなく日本ならではの風習で、縁起が良いからだろうと予想はつきますが、詳しくは説明できない・・・。親に聞く機会もありませんでした。

また、「七五三」と書いて「しめ」と読むことがあります。知識がないと「しちごさん」と読んでしまいますよね。何か意味があって、このような漢字の読み方ができたのだと思いますが、その理由は何なのでしょうか。

今回は、「しめ縄」の意味と、「七五三」を「しめ」と読む理由についてまとめました。

しめ縄の意味は「神の領域と現世の境界線」

かつて、神様の領域と現世とを隔てる役割を担い、神様の領域に不浄なものが入ってしまわないようにするために使われたのがしめ縄です。

今でも、神聖な場所を守るために必要なもの・・・すなわち、しめ縄がある場所=「清く厳かな場所」ということを示しています。

その由来は、古事記にある「天照大神」の神話だと言い伝えられています。天照大神が岩戸に隠れた時、神々が岩戸の外で大騒ぎをし、やっと出てきた天照大神が二度と岩戸へ戻らないよう戸を塞いだのが、しめ縄だったのです。

確かに、家の神棚を見てみると、上部にしめ縄が張られています。上述にあるように、不浄なものが入らぬよう守ってくれているのだと思うと、すごく尊いものと思えてきます。魔除のような存在とも考えられます。

ほかにも、鳥居、拝殿、ほこら、狛犬、神木などにも垂らされていますね。ただのお飾りなんかじゃないのです。

お正月に飾るしめ飾りも、このような意味合いから、新年の神様を迎え入れ、家の中に悪霊が入ってこぬよう、無病息災を願ってのしきたりだったのです。

しめ縄を漢字で「注連縄」と書く理由

なお、しめ縄は漢字で「注連縄」と表記することがあります。その漢字は、中国の風習が日本に伝わったものだ、ともいわれています。

わらを水で清め、末広がりな形にしたことから、注いだものが連なったということで「注連(ちゅうれん)」と書いたようです。材料に使われているのが、刈り取って干した稲わら、または麻であることから、稲作文化も深い関わりがあるものと考えられます。

他にも、「標縄」「占縄」「〆縄」と書くことがあります。どれも同じ「しめ縄」を意味しています。なぜこのように様々な表記があるのでしょうか。

まず「標縄」は、万葉集からきています。一般人の立ち入りを禁じ、皇室や貴人たちが占有した「標野」の「標」と同じ意味。「占縄」はその場を独占しているところからきています。「〆縄」も同じ、「〆」が占めるを表すことからこのように表記されるようになりました。

そんな、様々な表記の仕方をするしめ縄ですが、ほかにも「七五三」と書いて「しめ」とも読むことがあります。完全なる当て字・・・。なぜこのような書き方をするようになったのでしょうか。また、「七五三縄」と書けば「しめなわ」と読むことができますが、「しめ縄」との関連性はあるのでしょうか。

七五三を「しめ」と読む理由

「七五三」と書かれていれば、とっさに「しちごさん」と読んでしまいますよね。しかし、「しめ」と読むこともできるのは不思議です。「七五三縄」と書けば、「しめなわ」と読むことになります。

では、この「七五三」は何を示しているのでしょうか?
じつは「七五三縄」も「しめ縄」と同じものを指します。やはり、当て字のようなものだったのですね。この漢字の起源には、諸説あります。

七五三の起源1

昔はしめ縄のところどころに、わらの束を右から7本、5本、3本と垂らしていました。その本数から「七五三縄」となった説。

このわらの束の本数は、それぞれ天神七代(てんしんななだい)の「七」から、地神五代(ちしんごだい)の「五」から、日向三大(ひゅうがさんだい)の「三」からきているといわれています。

七五三の起源2

7、5、3などの奇数は、良いことを表しているとされており、偶数は悪いことを表すとされている説。

七五三の起源3

偶数本だとすぐに割り切れてしまうため、奇数本にして割れないよう(ほどけないよう)にしたという説。

七五三の起源4

神社の建設中には、柱に縄を掛けます。3回巻いたあと、反対に5回、さらに反対へ7回巻きます。そうすると、最後縄をほどきやすいとされていた説。

「しめなわ」の文化ありきで、その見た目や思いから当てた表記の仕方だったんですね。

また、「七五三縄」から「七五三」部分をとって、「七五三掛(しめかけ)」「七五三木(しめき、しめぎ)」と読ませる苗字などもあります。群馬県の沼津市の方面には、よく見られる苗字です。この読ませ方も、上述が起源となっていたのですね。

漢字3文字なのに、読みはひらがな2文字というのが難しいところです。
誰かに教えたくなる知識です。

しめ縄には種類がある

そんなしめ縄の形には、いくつかの種類があります。地域ごとに特色などもありますが、代表的なものをまとめました。

鼓胴注連(こどうじめ、つつみどうじめ)

真ん中が太く、両端にかけて細くなっているもの。拝殿の前に下げられています。
有名なのは出雲大社の拝殿です。

鼓胴注連は、拝殿のメインになるほど大きなものが多いのです。こちらは最も見慣れた形状な気がします。

大根注連(だいこんじめ)

大根のように根本が太く、先に向かって細くなるもの。
お正月のしめ飾りには、縁起物の装飾が施されます。

牛蒡注連(ごぼうじめ)

先が牛蒡(ごぼう)のように細くねじこまれているもの。
なるほど、大根ときたら牛蒡。確かにそれぞれの野菜の形を想像させますね。

牛蒡注連に前垂れをつけたものは、西日本でよく見られるそうです。
伊勢地方では、1年中飾っておきます。

玉飾り

東日本で飾られることの多い玉飾り。演技の良い品々を飾り付けた華やかなもの。
交通安全や、家内安全をしたため、前垂れをつけることもあります。

輪飾り

輪飾りは、玉飾りを簡略化したもの。

神棚に飾られるしめ縄は、実は1年ほどで交換する必要があります。交換の時期は決まっていませんが、年末に大掃除をするタイミングで取り替えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。「しめ縄」の由来を調べていくと、様々な歴史が浮かんできましたね。普段あまり意識して眺めることはないかもしれませんが、この機会に色々な種類のしめ縄を探してみるのも楽しいかもしれません。日本の伝統文化として、その由来はよく覚えておきたいものです。

最近では、ドライフラワーをあしらった飾りも出てきているようです。日本の伝統文化と思うと堅苦しいような気もしますが、かわいらしいデザインの飾りなら気軽に楽しむことができますね。お正月に限らず、縁起の良いものとしてお部屋のどこかに飾っておくのもありです。

観光などでしめ縄を見かけた際には、その意味や由来についてお連れ様に解説してあげちゃいましょう。きっと感心されちゃいますよ!

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