大切な愛犬の肉球から出血が見られたときは、傷口の汚れを水でよく洗い流してあげましょう。
水で洗い流した後も出血が続く場合は、清潔なガーゼを患部にあて止血し、傷の状態が酷い場合は病院へ連れて行ってあげてください。
今回は犬の肉球から出血したときの対処法や、肉球ケアにワセリンやニベアは効果があるのか?ということについて解説していきます。
犬を飼っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
犬の肉球から出血した時の対処法
大切な愛犬の肉球から出血。
飼い主は慌ててしまいがちですが、まずは流水でよく洗い流してあげることが大切です。
こうすることで傷口が清潔になるだけでなく、冷やす効果もあるので、傷口の痛みを和らげてあげることができます。
傷口を洗った後も肉球から出血が続く場合は、清潔なガーゼで5~10分程度圧迫止血すると良いでしょう。
愛犬の肉球から出血していると『消毒しなくてもいいの?』と思うかもしれませんが、消毒を行う必要はありません。むしろ、消毒することで傷口が刺激され、反対に悪化してしまう可能性がありますので、流水で洗い流すだけにしましょう。
消毒液は、傷を治す働きがある体液のチカラを奪ってしまうため、使用しないことをおすすめします。
犬の肉球は柔らかい部分のためケガをしやすいですが、再生も早く、基本的には上記の対処方法で回復します。
ただし、次の項目に当てはまる場合は病院で受診するようにしてあげてください。
- 肉球に大きな傷がある
- 何かが刺さっている
- 肉球を圧迫止血しても出血が止まらない
- 肉球をケガした数時間後に足を浮かせている
- 肉球をケガした数時間後に足を触ると痛がる、または嫌がる
愛犬は言葉で意思を伝えられない分、飼い主であるあなたが注意深く見てあげてくださいね。
出血後の肉球ケア方法
出血後の肉球に違和感があると、舐める回数が多くなり、傷口が化膿してしまう可能性があります。出血が治まったらクリームを塗り、愛犬の肉球ケアをしてあげましょう。
ちなみに、肉球クリームには次の効果が期待できます。
1.乾燥からくるひび割れの出血や感染症を防ぐ
犬の肉球は本来、ぷにぷにとしていてやわらかい状態です。
しかし、夏場の熱いアスファルトやエアコンによる乾燥、化学薬剤がたっぷりと塗られたフローリングといったように、日々の生活を送っていても肉球にダメージを受けているのです。
肉球が乾燥しひび割れてくると白い角質の層ができ、そのまま放置しておくと、人間でいう『あかぎれ状態』になり、出血へとつながります。傷口に雑菌が入り込むと感染症にもつながってしまうため、肉球クリームでしっかりとケアしてあげることが大切です。
2.転倒やヘルニア予防
犬がヘルニア?と思うかもしれませんが、ツルツルとした床は犬にとって想像以上に負荷がかかります。
犬の肉球には滑り止め効果もありますが、角質化してしまった状態では滑り止めの役割をはたすことはできません。ツルツルとした床ではヘルニアや転倒の可能性もあります。
愛犬をケガから守るためにも、肉球クリームで肉球をやわらかい状態に保つよう心がけましょう。
3.肉球の保湿
乾燥は肉球の角質を硬くしてしまうため、やわらかい肉球を守るために大敵といえます。特に乾燥する冬場はこまめに塗り、しっかりと保湿してあげるようにしたいですね。
肉球クリームでのケア以外にも、散歩のときは草や土の上といった、できるだけ柔らかい場所を歩かせてあげることも大切です。
何回も肉球にケガをすると散歩に行くのを嫌がる・歩き方が変になってしまうことがあります。心配なようであれば、犬用の靴下や靴を履かせるのも良い方法です。
肉球ケアにはワセリンやニベアは効果的?
愛犬の肉球ケアには、クリームではなく『ワセリンやニベアが効果的』という声がありますが、結論からいうと、ワセリンは使用しても問題ありませんが、ニベアは使用を避けることをおすすめします。
当たり前ですが、ニベアは舐めることを目的として作られていません。これはニベアに限らず、人間用のハンドクリームにも同様のことがいえます。
といっても、愛犬の口に入った瞬間に命を落としてしまうような危険な成分は使われていません。しかし、舐める量によってニベアやハンドクリームに含まれている油脂の過剰摂取で下痢を引き起こしてしまう可能性があるのでNGです。
子犬や体力が落ちた犬にとってはその下痢が引き金となり、他の病気を発症してしまうこともあるのです。
また、香料が含まれていることも考えると、愛犬が舐めてしまうことで体調の悪化や中毒症状を引き起こす可能性があると覚えておきましょう。
一方ワセリンはというと・・・ワセリンは原料に石油が使われています。
『石油』というと身体に悪いというイメージがありますが、ワセリンに使われている石油は安全性が高く、医療現場でも使用されているほどです。
ニオイもないため、愛犬が舐めにくいというメリットも。
仮に舐めてしまったとしても、多少であれば問題ありません。
ワセリンも種類が複数あり、精製度が高くなるほど不純物も少なくなっています。
愛犬には、より安全な白色ワセリンを使ってあげましょう。
肉球クリームの代用品とおすすめ肉球ケアクリーム
白色ワセリン
ワセリンは肉球クリームの代用品としておすすめです。
病院に連れて行くほどではないけれど、ケアをしたいというときはワセリンを塗ってあげましょう。
リップクリーム
私たちが使用しているリップクリームには、実は犬の肉球クリームと同じ成分が含まれています。ただし、リップクリームの中にも化学成分が含まれているものもあります。
肉球クリームの代用品として使うときは、ミツロウと精油のみで作られているものにしましょう。
オイル
馬油やホホバオイル、オリーブオイルも肉球クリームの代用品としておすすめです。
犬が舐めても問題はなく、むしと体内に良い効果をもたらしてくれると優秀なアイテムでもあります。ただし、安価なものは添加物が含まれていることが多いので、購入時にしっかり成分をチェックすることを忘れないでください。
オイルを使用するときは、あらかじめ肉球を湿らせておき、数滴オイルを垂らしてから優しくマッサージしてあげましょう。
そうはいっても、やっぱり専用の肉球クリームの方が安心できる!ということもありますよね。では、人気の肉球クリームにはどんなものがあるのか、チェックしていきましょう。
肉球クリーム犬猫用 みつばち本舗 みつろうクリーム
植物由来のオイルとミツロウで作られており、愛犬が舐めても安心です。少量でよく伸びるためコスパも良く、それほど匂いも強くないため匂いに敏感な犬にもおすすめ。
犬だけでなく猫にも使えるので、犬と猫両方飼っているという方にもピッタリですね。
ペットクール オーガニックシアバター
厳選されたオーガニックシアバターが配合された肉球クリーム。
ミツロウやオリーブオイルが主成分となっているので愛犬が舐めても安心です。
ベタベタしなく滑りにくいので、人間と犬がストレスなく使えそうです。
肉球クリームを塗った後は、愛犬に靴下をはかせるのがおすすめです。
こうすることで床にクリームがつく心配もなく、愛犬が舐めてしまう心配もありません。靴下は急に履かせても嫌がることが多いので、少しずつ慣らしてあげてください。
ただし、長時間履かせたままだと蒸れてしまうため、少し経ったら脱がせてあげるのを忘れないようにしましょう。
まとめ
愛犬の肉球から出血したときは、まずは流水で傷口をよく洗い流すこと。
そして、清潔なガーゼで圧迫止血しておけば問題ありません。
人間と同じように、消毒液を使うことは避けてくださいね。
出血が治まった後は保湿して、肉球を守ってあげてください。
専用の肉球クリームがあればベストですが、化学成分が入っていない、ワセリンやリップクリームなどでも代用できます。
大切な愛犬のために、正しい肉球ケアの方法を覚えておきたいものですね。
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