梅と塩だけで作られた、シンプルな梅干しが食べたい!と思っても、なかなか売っていなかったりしますよね。昨今は、梅干しを自分で作る!という方も少なくないと思います。
というわけで今回は、そんな梅干しを漬けるにあたって失敗の原因についてポイントをあげて述べていきたいと思います。
梅干しといえば、酸味もあって塩につけているので、一見カビなどとは無縁のように思えますよね。しかし、いざやってみるとあれ、カビてる・・・!?なんてことも。
原因と考えられるのは、塩分が少なすぎること、保存用期に雑菌が付着している、梅の処理が完全出ない事、などが考えられます。
この3つの原因について、クローズアップしていきたいと思います。
梅干し漬け失敗の原因1 塩分が少な過ぎる
梅干しの味加減は本当に様々で、酸っぱすぎないのが好みという方も多くいらっしゃいますよね。
しかし梅干しとは本来保存食として作られており、昔ながらの酸っぱい梅干しは20%前後の塩分が含まれています。それを、低い塩分にしてしまうと保存性が弱まり、冷蔵庫保存が必須になってしまいます。
そこで、梅干し漬けをカビさせないために、適切な塩の量を使用することが必須です。
また、熟した梅を濃い塩で漬けることによって、梅の余分な水が出て柔らかくなります。その水分が出た梅に重石で負荷をかけ、内部に味を染み込ませて作るのが本来の作り方です。
色々とアレンジしている方もいらっしゃると思いますが、まずは基本を大切に作るのがおすすめです。使用する重石については、梅の重さの1.5〜2倍の重さが良いです。
コツをつかんでいけば減塩や蜂蜜漬けなどに挑戦するのも楽しいと思います!
また、取り出した梅酢については砂糖やレモン汁を入れてジュースにするのもおいしいですね。
梅干し漬け失敗の原因2 保存容器に雑菌が付着している
梅干し漬けに必要な容器としては、漬け込む容器、重石、落とし蓋ですね。
プラスチックや金属の容器は酸に弱いので、ホウロウやガラス、陶器のものを使用すると良いでしょう。
いくら梅干しが綺麗な状態で扱われていても、保存する容器が汚れていたら、本末転倒です。
菌は目に見えないから厄介ですよね。
綺麗に洗ったと思っていても、残った水分に菌が付着してそのまま、なんてことも。
容器を簡単に無菌状態にするには、熱湯消毒とアルコール消毒の2つがあります。
基本的には熱湯を容器にかけて乾燥させる熱湯消毒で良いのですが、心配な方はアルコール消毒も合わせて行ってください。
アルコール消毒に関しては食品なのでお酒で拭き取る方法が一般的ですが、アルコール度数が低いと、お酒に含まれる糖分などで逆効果になってしまう場合があるので、アルコール度数は35%以上のものを使用するようにしましょう。
食品用のアルコールスプレーなどを使用していただくのでもOKです。
また、一番最初の下漬けに関しては、なるべく早く全部の梅が梅酢に浸かることが望ましいです。落とし蓋の置き方や重石の重さがポイントとなってきますね。
参考程度に、4−5日程度で完全に梅全体が浸かるくらいが良いと思います。
梅干し漬け失敗の原因3 梅の処理が完全でない
梅の選別や下処理は大切ですが、作り慣れていない人にとっては難しいですよね。
そんな方には、熟して黄色くピンクがかった完熟梅がアク抜きがいらず失敗しにくいのでおすすめです。
注意点は、傷のない綺麗な梅を選ぶこと。
傷がついた梅を入れてしまうとそこから菌が繁殖し、全体に広がってしまう可能性があるからです。
傷があるものは、梅ジャムなど他のものに使用すると良いですよ。
また、梅の処理についてですが、水に漬けて灰汁抜き(アクぬき)をする必要はありませんので、優しくさっと洗う程度にすると良いです。丁寧に洗浄しているつもりが、逆に水分が多いとカビの原因になってしまうので注意が必要です。
梅の硬さについても好みが様々ですが、硬い梅を漬けた後に柔らかくすることはできないので漬ける前に確認するようにしましょう。
まだ熟していない硬い梅を柔らかくしたい場合は、風通しの良い涼しい場所に置いて黄色く追熟するのを待ってから漬けるようにしてください。
また、梅漬けにして数日たつと梅酢が茶色っぽくなってきたり梅の皮が変色することがありますが、濁っていなければ正常なので大丈夫ですよ。
まとめ
今回は、梅干し作りの失敗について考えられることを書かせていただきました。
梅干し作りは、漬ける作業から食べるところまで長い時間を要するものなのでワクワクしますよね。失敗は成功のもとと言いますが、出来れば成功させたいところ。様々な工程が必要になりますので、参考にしていただければと思います。
1つの工程が違うだけで、全く違う梅になるのも梅作りの醍醐味ですよね。梅干しだけでなく、赤紫蘇や、梅酢もいろいろなものにアレンジして、生活に取り入れていけたら健康のためにもなって一石二鳥ですね。そのためにも、丁寧に処理を行って、失敗しない梅作りを楽しみましょう♪
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