ゆで卵は意外と消費期限が短く、固ゆで卵でも2~3日で食べ切らなくてはいけません。
半熟ゆで卵にいたっては、その日中が消費期限になります。
ちょっとしたおかずやお弁当用に使いやすいゆで卵について詳しく調べてみました。
ゆで卵の消費期限
日本卵業協会によると、固くゆでて殻付きのゆで卵の消費期限は、
- 5℃で2~3カ月
- 10℃で3週間
- 室温だと3~7日
とされていますが、これはあくまで完璧に品質管理をした場合のお話。
一般的には、冷蔵庫に入れて保存したものでも2~3日で食べるようにしてください。1週間置いたゆで卵を食べると、腹痛や吐き気を起こしてしまうこともありますので注意です。
なお、生卵にはリゾチームという細菌を死滅させる酵素があり、このリゾチームのお陰で生卵は細菌から守られています。ですので、生卵の場合ですと、気温10度くらいの冬場なら57日間くらい置いておいても食べることが出来ます。
現在、日本で購入する卵のパックは真夏に生で食べるということが前提のパック後14日と設定されています。しかし、ゆで卵にすると細菌から守ってくれるリゾチームが減ってしまうので、ゆで卵にすると生卵よりも日持ちが断然短くなってしまうのです。
剥いた殻なしゆで卵の消費期限
さらにゆで卵を剥いてしまったらどうなるのでしょうか?
殻をむいてしまったらその日中には食べてください。剥いていなくてもヒビが入ったものも翌日までには食べてください。
ゆで卵は殻を剥いて保存するより、剥かないまま保存するほうが日持ちします。殻にヒビが入ったものも日持ちが短くなります。殻を剥いたり、ヒビが入ったものは雑菌が付着しやすくなるためです。
半熟ゆで卵の消費期限
保存温度に関係なく、基本的に日持ちはしません。特に殻をむいた半熟卵は冷蔵庫で保存しても、その日のうちに食べ切ることをおすすめします。
夏や室温が高いところでは傷みやすいので、お弁当や作り置きおかずに半熟卵を入れることも避けるようにしてください。
長く保存するためには、ゆで卵は固ゆでにして殻は剥かないのが正解。
殻を剥くことによって手の雑菌が卵に付き、菌が繁殖してしまうおそれがあります。早く傷んでしまわないように、殻付きのまま冷蔵庫保存して、調理の際に殻を剥くのが安心です。
ゆで卵を日持ちさせるには冷蔵庫保存が一番
ゆで卵は基本的には冷蔵庫で保存します。常温で置いておくと雑菌が繁殖しやすくなるため、夏場や冬暖房がきいた温かい室内では常温保存を避けるようにしてください。
日持ちの目安として、日本卵業協会から示されているのは、
【殻付きゆで卵】常温(25度以上)で約3~7日、冷蔵(5度)では約2~3カ月
【剥いた殻なしゆで卵】常温で1~3日、冷蔵では1~1ヵ月半
【半熟ゆで卵】:当日中です。冷蔵庫に入れても日持ちをするわけではありません。
殻付きであれば、冷蔵庫保存で数か月ももつとなると驚きますよね。ただし、これはきちんと品質管理をした場合の日数です。原理として可能というくらいにとらえてください。
家庭では固ゆでの殻付きゆで卵を冷蔵庫で保存した場合、2~3日を目安に食べきるようにしましょう。冷蔵庫と言ってもドアの開け閉め等で温度が変化します。家庭の冷蔵庫ではきちんと品質管理されているとは言えないのです。
さらに、ヒビが入ったゆで卵で、いつヒビが入ったか分からないものはできるだけ食べるのを避け、殻を剥いた場合はその日のうちに食べ切るのがおすすめです。
その日のうちに食べるとしても、密封した容器やジップロックなどを活用して水分保持をするように保存するのが無難です。
冷凍は固ゆででも、半熟でも、白味がパサパサになり味がものすごく落ちるので出来ないと考えた方がよさそうです。ただ、丸ごとでなければ冷凍保存も可能です。
冷凍保存する場合は『ゆで卵フィリング』で
冷凍保存をして、おいしく食べるためにはひと手間が必要なのです。
それは『ゆで卵フィリング』です。
ゆで卵フィリングとは、ゆで卵・マヨネーズ・塩コショウを混ぜ合わせて作るもの。いわゆるサンドイッチの卵サンドの具のことです。その時もしっかりと中まで火を通して半熟の状態でフィリングにしないように気を付けてください。
解凍後は味見しながらマヨネーズやマスタードなどで調整するとよりおいしく食べられます。さらにサンドイッチのほかにもサラダやタルタルソースの具として使えます。冷凍庫で約1か月保存が可能ですよ。
ただし、解凍する際は電子レンジで解凍するのはおすすめできません。
電子レンジで加熱する過程で水分が抜け、ぱさぱさになってしまいます。
おいしく食べたいときは、自然解凍が適しています。常温だと雑菌が繁殖する可能性があるので、冷蔵庫で解凍するのがおすすめです。だいたい3~4時間あれば解凍できます。
厳密にいうと、冷凍しても黄身だけにするなら問題はないのです。
黄身だけを冷凍した場合は、解凍した後も特に食感は変わりません。
一方、白味は冷凍して解凍すると、中の水分が抜けてスカスカになり、味もイマイチになってしまいます。料理で黄身だけを使用する予定がある場合は、冷凍して黄身だけ使用するという方法もあります。ゆで卵フィリングにすれば、マヨネーズの油分などのおかげで白味も水分が抜けにくくなるので、すべて美味しく食べることができます。
ゆで卵が日持ちするひと工夫
ゆで卵は味付け卵にしておく方がより長持ちします。
冷蔵庫で保存すれば賞味期限は約4~5日と少しですが伸びます。
この作り方で、いわゆる『味玉』が簡単に出来上がります。
おかずがちょっとさみしい時やお酒のおつまみなど、一品としてすぐ食卓に出せて便利です。麺類や丼もののトッピングやお弁当のおかずとして重宝するので、時間のあるときにまとめて仕込んで作り置きしておくのがいいと思います。
まとめ
普通の食材は火を通した方が日持ちしそうですよね。
ですが、卵は全然違うので要チェックです。
基本的には生卵(パックに入れたままの方がいいですよ!)のまま保存し、その日に使う量だけを調理していくのが一番安心だと思います。
古い卵を食べてしまうと、嘔吐や下痢に苦しむことになりかねません。身近な食材だからこそ、安全に美味しくいただきましょう。
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