消費期限とは『その日付までは食べることができます』という期限のことで、お弁当や生肉など、品質が悪くなりやすい食品などに表示されています。
消費期限は食べると食中毒などにつながるとされていますが、1日だけでも過ぎたら食べられないのでしょうか?
消費期限が1日でも過ぎたら食べてはダメな食材
消費期限を1日でも過ぎたら食べてはいけない食材は多くあります。
●生肉
生肉はたとえ冷蔵庫に入れていても、1日でも過ぎたら食べない方がいいです。
その中でも、空気に触れている部分が多いものほど消費期限が短くなるので、販売時の形態は、
- ブロック
- スライス
- ひき肉
の順に期限が短くなります。
また、肉の種類でも、
- 牛肉
- 豚肉
- 鶏肉
の順で消費期限が短くなります。
たとえ消費期限内だったとしても、肉から赤い汁がたくさん出ている、肉の色が変わった、肉のニオイが変、など異変に気付いた時は絶対食べてはいけません。
火を通せばいいよねということは通用しません。生肉は栄養が豊富で食中毒を起こす菌も非常に繁殖しやすいといえます。
●生魚
生魚の中でも特にイワシやサバのような青魚は傷むのが早いので、消費期限を必ずチェックしてください。魚の消費期限は切り身か丸ごとかによっても異なり、内臓を取り除いていないとより傷みやすくなるので新鮮なうちに取り除いておくことが大切です。
もし消費期限内でも、気温が高い日などは切り身から出たドリップという赤い汁が温まり、魚の身を腐らせてしまうことがあります。見た目やニオイがおかしいと思ったら食べないようにしましょう。
●野菜の中でもサラダ・カット野菜
野菜はカットされると空気に触れる面積が増えてしまいます。空気に触れる面積が広いと当然傷むのも早くなるので、丸ごとの野菜よりカット野菜の方が傷むのが早いです。
コンビニなどでサラダを購入する際は、必ず食べる直前に買うようにしてください。野菜の種類にもよりますが、表面がヌメヌメしたり、ニオイがおかしくなったりしてきたら絶対に食べないようにしてください。
●パン
パンはカビが繁殖しやすいので、消費期限を必ず守るようにしましょう。特にクリームなどを使った菓子パンは傷むのが早いので、消費期限を必ず確認して期限内に食べきりましょう。
●豆腐
豆腐は元々消費期限が短いうえに、期限切れの豆腐は食中毒の原因にもなります。大豆に含まれるたんぱく質の成分により、食中毒を引き起こす菌が繁殖しやすいからです。
1日でも消費期限が切れていたら危険です。特にパックが膨らんでいる、黄色くなっている、酸っぱい臭いがするなどの変化があれば、すぐ廃棄してください。
「加熱すれば大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、大丈夫ではありません!
菌自体は熱に弱いのですが、菌の毒素は100度で加熱しても毒性が残っていて、それによって食中毒が引き起こされる可能性があります。
●おにぎり
おにぎりも傷みやすい食品なので、消費期限切れのものは食べないようにしましょう。特に手作りのおにぎりの場合、どんなに手を清潔にしていたとしても多少の雑菌は付着してしまいます。また、たらこや鮭などの組材を使っている場合も、具材の部分から傷みやすいので注意が必要です。
●開封済みの牛乳
開封した牛乳はたとえ消費期限内であっても、次のことを確認してください。
- 黄色っぽくないか?
- ブツブツした塊があったり、分離しているということはないか?
- いつもと違うニオイがしないか?
また、見た目に異変がなくても、加熱すると塊ができる場合は腐っています。
腐っていない牛乳は加熱しても膜ができるだけで塊にはなりません。このような変化がなくても、パックを開封した牛乳は消費期限を1日でも過ぎたら飲まない方がいいでしょう。
●生めんタイプのそば
そば粉は小麦粉などと比べて約10倍細菌汚染しやすいと言われています。
その細菌の数は1グラム中に1万個~10万個もあり、大腸菌群も少量ですが含まれています。よって、なま麺タイプのそばは早く食べきることをおすすめします。
そば粉の多いそばは傷んでしまった場合、茹でた時に赤く変色するという特徴があります。
万が一消費期限がわからなくなってしまった場合は、茹でてみると傷んでいるか分かると思います。
●シュークリーム
シュークリームは卵や動物性油脂の生クリームが使われているので悪くなりやすいです。栄養が豊富なので腐りやすい食品と言えます。食べられそうな気持ちになりやすいと思いますが、期限切れのものは食べない方が安全です。
●その他
生卵もサルモネラ菌の繁殖があり、食中毒の可能性も大きいので消費期限を過ぎた場合はできるだけ処分をしてください。どうしても・・・という場合は、必ず完全に火を通してから食べるようにしてください。
また、ベリー類。ベリーは水分が多いのでカビが繁殖しやすい環境と言えます。みずみずしくて大丈夫そうかなと油断しがちですが、カビの心配もあるので早めに食べきってください。
消費期限が1日過ぎた程度では大丈夫な食材
消費期限とは安心して食べられる期限なのですが、1日くらいなら過ぎてしまっても食べられる場合もあります。
〇冷凍された肉
ただし、冷凍しておけばいつまでも保存できるワケではありません。冷凍の場合でも2週間以内には使い切るようにしてください。
冷凍しても劣化が遅くなるだけで、劣化を止めているわけではありません。また、冷凍は必ず購入した新鮮な時にしてください。
消費期限ぎりぎりのものを冷凍しても、そこから劣化をしてしまうので食べることはできなくなりますのでご注意ください。
〇食パン
消費期限を過ぎたら食べない方がいい食材にもパンを挙げました。
本来は食べない方がいいのですが、どうしてもという場合に食べてもいいのは、カビも生えていない、変なニオイもしない食パンを調理して食べる場合です。
たとえばフレンチトーストにしたり、グラタンにしたり、調理して食べるのであれば、消費期限から1日程度過ぎていても食べることができます。
必ず、カビが生えていないかはチェックしてから調理してください。
〇開封していない牛乳
未開封の牛乳なら1日過ぎても飲むことはできます。
ただ、期限が過ぎてしまった場合はそのまま飲むのではなく、加熱してスープにしたり、お菓子つくりなどに使うなど、なるべく火を通してから口に入れるようにした方がより安心だといえます。
〇乾麺タイプのそば
非常食として備蓄している人も多いのではないでしょうか。
乾麺については消費期限は多少過ぎても問題はありません。
特に未開封のものについては数年過ぎても大丈夫と言われているくらいです。ただ、麺が湿っていないかは確認してください。湿度の高いところで保管をすることでカビが生えたり、虫がついたりしてしまうことがあります。そこには注意が必要です。
まとめ
賞味期限と違い、消費期限は原則として健康被害が出ないように定められた期限なので、守るべきだと思います。
ただ、季節や保存状況、食べる人に幼い子や老人が含まれていないかなど状況に応じて、少し過ぎたくらいなら食べられるものもあることが分かりました。
ただ、自己責任となってしまうので、本当に注意して食べるようにしてくださいね。
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