灯油の入ったポリタンクから石油ストーブなどに石油を補充するとき、気づかないうちにこぼしてしまったり、ポンプやフタからぽたぽた垂れてしまったりしたことはありませんか?
そのような場合の処理とニオイ対策について調べてみました。
灯油をこぼした時の処理(基本)
灯油をこぼしてしまった時の対応は、何にこぼしたのかによっても変わりますので、こぼしそうな場所ごとにまとめました。
じゅうたんの場合
灯油は油なので、給油性の高い物を上にかぶせ、叩いて吸い取ることが一番いいです。
絶対にこすってはだめです!!こすると色落ちしやすくなります。
キッチンペーパーや布などを被せて、上から軽く叩くように油を吸わせます。
しばらくはニオイが残りますが、灯油はアルコールのように揮発性が高いので、風通しのいいところに置いておくとほぼ完全にニオイもなくなります。
ただ、色の濃いじゅうたんの場合は少し色落ちをする可能性もあります。
玄関などのタイルの場合
タイルの場合もじゅうたんと同様、キッチンペーパーや布で吸い取らせてもいいのですが、少しならマニュキュアの除光液で拭き取ったり、中性洗剤などで洗い流してもかまいません。
玄関などで少しこぼしただけなら、新聞紙などを広げておいて換気しておくだけできれいになくなります。灯油を吸った新聞紙はそのまま可燃ごみで大丈夫です。
フローリングの場合
フローリングは少し注意が必要です。それは灯油の油でフローリングのワックスが剥がれてしまうことがあるからです。
こぼれた灯油の吸い取らせ方はじゅうたんの時と同じですが、その後中性洗剤で洗い、さらにワックスを塗り直しましょう。
フローリングによってはこぼした部分だけ色が薄くなってしまうこともあるので注意が必要です。
ニオイが残るようなら、お茶やコーヒーのガラを半日ほどまいておくとニオイを吸い取ってくれます。
車の場合
車に灯油をこぼした時が一番大変かもしれません。
フェルトにこぼした場合は、じゅうたんの時と同様、キッチンペーパーなどで吸い取らせてください。
その後アルコールで拭き取ることも重要です。
アルコール除菌スプレーなどを利用して灯油を中和させるよう拭き取るといいでしょう。
もし可能なら、剥がして丸洗いが一番いいと思います。
灯油の臭い取り 車編
車に灯油をこぼした時、最も気になるのはニオイだと思います。充満しますからね。
【こぼした箇所が取り外せる場合の手順】
1.キッチンペーパーで灯油を吸い取る
まずは一刻も早く灯油を吸い取りましょう。キッチンペーパーで灯油を吸収させます。
2.新聞紙で灯油を吸い取る
キッチンペーパーで表面の灯油がほとんど取れたら、吸湿力のある新聞紙を使ってシートにしみこんでしまった灯油を吸い取っていきます。新聞紙を広げ、その上に重しになるものを乗せてできるだけ吸収させます。
この作業を新聞紙を取り換えながら2回行います。絶対こすらないでください。布地を痛めてしまったり、灯油のシミが広がることもあります。
3.汚れた箇所を取り外して中性洗剤で丸洗いする
灯油を吸い取ったあとは、取り外しウタマロなどの中性洗剤で洗いましょう。
ニオイが移らないよう屋外で洗うのがベストです。繊維の奥まで入り込んだ灯油もブラシなどで優しくこすると楽に洗い流せます。洗ったあとは屋外で十分に干して乾燥させましょう。
4.アルコールを染み込ませる
ティッシュペーパーやキッチンペーパーにアルコールを染み込ませて、こぼした箇所を軽く叩いて灯油を染み込ませます。
アルコールには灯油を溶かす働きがあり、揮発性も高いので溶かした灯油と一緒に蒸発してくれます。
この方法で、芯まで染み込んでしまった灯油もきれいに取り除けると思います。アルコールは時間をおけば自然に乾きますが、急いでいる場合はドライヤーの送風で乾かしてください。
5.換気する
最後はやはり換気です。
蒸発させた灯油が車内に充満しないよう換気をしてください。
【こぼした箇所が取り外せない場合の手順】
1と2は取り外せる場合と同じです。
3.粉状の洗濯用洗剤を振りかける
取り外しができない場所の場合は、丸洗いができないのでいろいろな手を使って灯油を除去する必要があります。
粉状の洗濯用洗剤をこぼした箇所にたっぷりふりかけて吸着させます。
粉状の洗濯用洗剤がない場合は、重層や小麦粉でも構いません。その後、掃除機やほうきで吸い取ったり掃いたりして粉を取ります。
4.ぬるま湯で溶かした中性洗剤を布に染み込ませて、その布で軽く叩く
中性洗剤をぬるま湯で薄め、いらない布やキッチンペーパーに染み込ませます。染み込ませたら、こぼした箇所を軽く叩いて灯油と洗剤をなじませていきます。
5.ぬるま湯を布に染み込ませて、その布で軽く叩く
ぬるま湯をいらない布やキッチンペーパーに染み込ませ、4と同様にこぼした箇所を軽く叩いて洗剤を取ります。
4と5の工程を2~3回繰り返します。
6.乾いた布で水分を拭き取る
乾いた布でこぼした箇所を軽く叩き、水分を吸収させましょう。
7.アルコールを染み込ませる。
6までの過程で臭いがとれなかったら、取り外しできる場合の手順4と同様、アルコールを使います。いらない布やキッチンペーパーにアルコールを染み込ませ軽く叩いてなじませていきます。
8.換気をする。
これでほとんどニオイは気にならなくなるはずです。
灯油の臭い取り 玄関編
灯油が玄関に飛び散ってしまった場合、最初が肝心です。放置するとニオイを広げてしまいます。ニオイを広げないようにするためには最初にしっかりと拭き取ることを必ず行います。
こぼれてしまった灯油の上に新聞紙をかぶせて吸い取らせ、灯油を吸い込ませた新聞紙をごみ袋に入れます。
特にたくさん灯油をこぼしてしまった場合は、何枚も新聞紙をかぶせて灯油が完全になくなるまで吸い取り続けます。新聞紙がない場合はキッチンペーパーや古着も使えますよ。
灯油の液体が残った状態では玄関は狭い場所なので臭いがこもってしまいますので、まずはしっかり液体を取ってください。
その後、ニオイ消しは「消臭スプレー」「茶殻(お茶を入れた後の茶葉)」「重曹」をセットで使いましょう。
1.まずはドアを開け放ち風通しを良くしてニオイを外に出す
2.灯油をこぼした場所に消臭スプレーをかけ、茶殻を撒いて、最初の吸い取り作業で吸いきれなかった灯油を吸い取らせる
3.その上から重曹を撒いてしばらく放置し、しばらくしてから掃き取る
この作業を数日繰り返すとニオイは消えていきます。
灯油の臭いは吸い取ったつもりでもしぶとく残りやすいので根気よく頑張ってください。
まとめ
手についただけでも数日臭いが気になる灯油。
灯油の補充も玄関やリビングですることもあると思います。
そのような生活でよく使う場所にこぼしてしまうと、シミやニオイが気になりますよね。
どこにこぼした場合でも、素早い対応がうまく処理をする鍵のようです。
まずはこぼさないように気を付けながら、こぼした時のためにキッチンペーパーなど近くに置いておくとよさそうです。
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