甘くてジューシーな桃。大人も子供もみんな大好きな果物ですよね。
皮をむいて食べる人が多いかもしれませんが、実は桃の皮は食べられます!
『桃の皮には毒がある』なんて話も出回っていたことがありますが、それは『正しい食べ方』ができていなかったのかも?
今回は、桃の皮に含まれる栄養や、食べるときの注意点などをまとめてみました!
また、それでも気になる場合は、桃の皮をきれいに剥くポイントなども伝授しますよ。
桃の皮は食べられます
ズバリ、桃の皮は食べられます!
桃の皮って、薄くて剥きにくくて、手間がかかりますよね。
皮を剥かずに食べられるのならそんなことも気にせず、ガブっとかぶりつくことができるんだけどなぁ・・・。
そんな風に思っていたところ、じつは、桃農家さんや特産地では、桃を皮ごと食べることを推奨しているということを耳にしたんです!
じつは、桃は、皮のすぐ下の実が甘みが強いんだとか。
さらに、皮には実にはない栄養素が含まれているので、甘くて栄養も摂れるということで、皮丸ごと食べることを推奨されているということが分かりました。
桃にはどんな栄養素があるのか?
桃に含まれる栄養素には次のようなものがあります。
- ペクチン
- カリウム
- カテキン
- ナイアシン
- ビタミンE
ペクチン
『ペクチン』は、皮と実の間に含まれている水溶性食物繊維です。
整腸作用があることから、便秘解消に働きかけてくれます。
また、ダイエットの大敵であるコレステロールの吸収を抑制する作用や、血糖値の急な上昇を防ぐ作用もあるのです!
女性にとっては是非取り入れたい栄養素ですよね。
カテキン
そして皮に多く含まれている『カテキン』は、ポリフェノールの中の一種類。
抗菌作用があり、口腔を清潔に保ってくれるだけでなく、抗酸化作用があるので、エイジングケアも期待できますよ。また、生活習慣病の予防、活性酸素の増加を抑える働きがあります。
ナイアシン
さらに、桃に多く含まれているナイアシンは体内の酵素の働きをサポートし、皮膚や粘膜の健康を維持する役割を担っています。
ビタミンE
ビタミンEは血流促進作用を持っているため、冷え・肩こり・頭痛の解消や肌荒れの改善の効果も期待できます。
このように、桃には「むくみ解消」「便秘や下痢解消」「抗酸化作用」「疲労回復効果」など、様々なうれしい効果・効能があることが分かりましたね!
桃は、皮と実に含まれる栄養素が違うので、一緒に食べることが一番効率がよいのです。
でもやっぱり桃の皮を食べることに抵抗がある・・・。
「どうやったらおいしく食べられるの?」という声も多いと思います。
そこで次に、桃を皮ごと美味しく食べる方法をご紹介します!
桃を皮ごと美味しく食べる方法
①安心の無農薬を選ぶ
桃は他の果物に比べてデリケートで、病気になりやすく、害虫なども付きやすいです。
そのため、スーパーなどで販売されている桃の多くに、農薬が使われています。
食べる際に、流水でしっかり洗い流したとしても、農薬の一部が残留している可能性もあります。
桃を皮ごと美味しく食べたいときは、無農薬のものを農園で購入したり、農家さんから直接お取り寄せするのが安心ですよ。
②産毛をとる
桃の皮の表面には、小さな産毛が生えていますよね。
この産毛が気になって、食べにくいという人も多いはず。
流水で流しながら、手で少し圧力をかけながらこすり、その後、清潔なクロスやふきんでやさしく拭いましょう。
③食べる数時間前に冷蔵庫に入れる
やはり果物なので、冷やして食べるのが一番おいしいです!
しかし、桃の保存は常温が基本です。
なぜなら、常温で置いておくことで、甘みが増す『追熟』が進むからなのです。
冷蔵庫に入れると、この追熟が止まってしまうため、ある程度追熟させてから、食べる直前に冷蔵庫で冷やすのがベストな冷やし方です。
急ぐ時には、15分ほど氷水につけると良いでしょう。
食べ方としては、やはり丸かじりがおすすめです。
しっかり産毛を落として、冷蔵庫で冷やした桃を、そのままガブっといっちゃいましよう!
皮と実の触感の違いがおもしろく、そのあとに口の中に広がる甘みがたまりません。
『丸かじりは食べにくい』、『複数人で分けて食べたい』というときは、皮ごと切り分けるとよいでしょう。
その際には、桃の中心部から縦に包丁を入れていきましょう。
こうすることで、甘みが均等になります。
また、皮ごとミキサーにかけてジュースにするのもアリです。
桃の皮は柔らかいので、ミキサーの刃にもそれほど影響しません。
小さなお子様に、皮ごと食べさせたいときも、この方法が良いかもしれませんね!
さらに、ミキサーにかけることによって、お料理やスイーツなどに使用することも可能です。
レシピの幅が広がって、ますます桃の美味しさを楽しめますよ。
最後に、皮ごとコンポートにするのもおすすめ。
コンポートとは、ヨーロッパで古くから伝わる果物の砂糖漬けです。
皮ごと煮ることで桃がピンクに染まります。
桃の触感をそのまま味わうことができますし、ヨーグルトやアイスクリームのトッピングにしても美味しいですよ。
コンポートにすることで保存期間も長くなり、一度にたくさん作って毎日食べると体も喜びますね!
桃の皮には毒があるとの噂だが・・・かぶれやアレルギーについて
『桃の皮には毒がある。』
そんな噂を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
しかし、桃の皮には毒は含まれていないのが真実。
では、なぜそのような噂が広がったのでしょうか。
それは、桃の皮に生えている小さな産毛。これが原因だと考えられています。
もちろん、この産毛にも毒は含まれていません。
ただし、この産毛が口の中に入ったり、刺さったりすることでアレルギー反応が出ることがあるのです。
これが『口腔アレルギー症候群』による『果物アレルギー』。
ある特定の果物を食べると、15分以内に唇や舌、のどの奥がイガイガと痒くなります。
多くの果物アレルギーは、まず草木の花粉に対する花粉症になった後、その花粉と似た構造のタンパク質(交差抗原性と言います)が含まれる果物を食べることによって生じます。
例えば、桃、りんご、梨、苺、サクランボは同じバラ科に属するため、桃で口腔アレルギーを起こす人はりんごなど他のバラ科の果物のアレルギーが同時にみられることも少なくありません。
このように、人によっては桃を食べることで、口の中に変化が起きることがあったため、『桃の皮には毒がある』などというデマが出回ってしまったのかもしれませんね。
医学が進んでいない時代は、アレルギーという概念すらなかったので、『体に害を及ぼすもの=毒』という認識が広がっても不思議ではありません。
桃の皮をきれいに剥く方法
さて、ここまできてもやっぱり皮は食べたくない。
または、食べたいけどアレルギーが・・・という方のために、桃の皮をきれいに剥く方法をお教えします!
桃は柔らかいので、慣れていないと、皮や種と格闘しているうちにつぶれてしまった…ということもあるのではないでしょうか。
桃の皮は、カットしてから剥くときれいにできますよ!
①桃の割れ目に包丁をいれ、種にそって包丁をぐるっと一周させる。(手を切らないように注意してくださいね!)
②割れ目を境にして、両手で持ち、2~3回ひねって、桃を2等分にする。(片方に種が残っている状態です)
③種が無いほうを先にくし切りにします。
④もう片方の種を手で取り除き、同様にくし切りにします。
⑤カットできたら、包丁でやさしく剥きます。皮が柔らかい場合は手でも剥けますよ!
または、少し手間はかかりますが、トマトの様に湯向きすることもできます。
お湯と氷水が必要になりますが、包丁を使わず手だけでスルっとむけて気持ちがいいですよ。
まとめ
桃の皮に含まれる栄養素やアレルギー、美味しい食べ方などを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
『桃の皮は食べられない』
そんなことはないのです!
むしろ、うれしい栄養素がたくさんあるので、積極的に食べていきたいですよね。
皮には少し抵抗がある人も、産毛をきれいに取り除いたり、丸ごとジュースやコンポートにしてみるなど、おいしく食べる方法はたくさんあります!
ぜひ、自分に合った食べ方で、桃をまるごと味わってみてくださいね。
コメント